こころの状態が影響して、からだに支障をきたした場合の病名群で、心身症という病気があるわけではありません。
 からだとこころの病気の関係を研究している日本心身医学会では、こころの状態がからだに現れる心身症を次のように定義しています。「心身症とは身体疾患で、その発症や経過に心理社会的因子が密接に関与している、器質的ないし機能的な病態をいう。ただし、神経症やうつ病に伴った身体症状は除外する」。
 心身症の可能性のある病気として、日本心身医学会は、次のようなものをあげています。
 
 
 
 
 
     
  こころの状態によって引き起こされる代表的なからだの病気  
     
 
神経・筋肉系
めまい、片頭痛、冷え性、自律神経失調症、
慢性疲労、運動異常など
 
消化器系
慢性胃炎、急性胃拡張、消化性潰瘍、
胃アトニー、慢性膵炎、慢性肝炎、
神経性食欲不振など
 
         
 
歯科・口腔外科領域
歯ぎしり、歯科不快症候群、
ある種の口内炎、口臭症など
 
耳鼻咽喉科領域
アレルギー性鼻炎、メニエール症候群、
嗅覚障害、耳鳴り、難聴、失声など
 
         
 
内分泌・代謝系
肥満症、糖尿病、腎性糖尿、
甲状腺機能亢進症など
 
整形外科領域
慢性関節リウマチ、関節痛、腰痛、
外傷性頚部症候群など
 
         
 
産婦人科領域
月経困難症、無月経、月経前緊張症、
過少月経、頻発月経、
婦人不定愁訴症候群など
 
眼科領域
眼精疲労、中心性網膜炎、眼瞼けいれん、
眼底出血など
 
         
 
循環器系
本態性高血圧症、本態性低血圧症、
神経性狭心症など
 
泌尿器系
夜尿症、神経性頻尿、インポテンツなど
 
         
 
呼吸器系
気管支ぜん息、神経性呼吸困難など
 
外科領域
腹部手術後愁訴、形成術後神経症
 
         
 
皮膚科領域
神経性皮膚炎、アトピー性皮膚炎、
皮膚掻痒症、アレルギー性皮膚炎
(食品アレルギー、接触性皮膚炎など)、
慢性じんましん、湿疹など
 
小児科

小児ぜん息、仮性貧血、起立性調節障害、
腸管運動失調症、呼吸困難発作、
心因性の発熱など

 
         
   「心身症」という一つの病気があるわけではなく、こころの状態と刺激の相互作用によってからだのあらゆるところに疾患が起こります。
 これらの病気を見てみると、慢性疾患、生活習慣病と呼ばれているものが、こころの状態といかに多くかかわっているかがわかります。こころの状態を改善することで、多くのからだの病気を防ぐことができることを物語っています。
 
     
 
 
 
  神経症 ■うつ病 ■アルコール依存症 ■躁病 ■統合失調症(精神分裂病)  
 
 
 
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